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→ あなたは、朝食に「毒物」を口にしていませんか?


第1章 毒性・栄養欠乏食品と日本人


2. マーガリンはどうして毒物なの?  

マーガリンがあなたの健康を大いに損なうという話をするには、少し、化学の話をしなければなりませんが、退屈だと思われる方もおられので、話を簡単に進めます。 もう少し詳しく知りたい方は、後段の“註”をご覧下さい。  

さて、マーガリンは自然に存在する脂肪酸を原料のひとつとして作りますが、その製造の過程で、脂肪酸が、“自然に存在しない”脂肪酸に変わってしまうのです。この自然に存在しない脂肪酸のことをトランス型脂肪酸といいます。  

マーガリンはもとが植物油でも、その油の性質が自然には存在しないタイプのものに変わってしまうのです。そして、このトランス型脂肪酸が危険きわまりない脂肪酸なのです。

脂肪には、細胞膜の材料となる油に溶けやすい栄養素(ビタミンAやEなど)を吸収したり、エネルギー源や体脂肪になる働きがあります。  しかし、自然に存在しない脂肪−トランス型脂肪酸を材料につくられた細胞膜は非常にヤワにできていて、有害な物質を細胞の中に簡単に通してしまうのです。

有害な物質が細胞に入るので、結局、
・ 心臓病、アレルギー、ガンなどの病気になったり、悪化する可能性が高くなります。

・ 必須脂肪酸**としての働きをしないため、生体膜の材料にも体内で有用なホルモンにもならず、体外に出るときに、大量のビタミンとミネラルを消耗するだけの有害物質なのです。   

また、クローン病という、腸の壁に潰瘍(かいよう)が出来てきて、腸のくだの細胞をこわす、原因不明の病気があります。実は、この自然に存在しない脂肪酸−トランス型脂肪酸が原因ではないかと云われているのです。  

マーガリンの害が最初に指摘されたのは、旧西ドイツで、マーガリンの発売開始時期と、地域と、このクローン病患者の出現時期とが、一致したからなのです。その因果関係を疑われるれと、原因がマーガリンと決まったわけではないのですが、西ドイツでは大事をとってマーガリンを製造禁止にしてしまいました。  

(註)  天然に存在する油脂は、脂肪酸とグリセリンの化合物です。

脂肪酸には2種類あります。飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸です。  不飽和脂肪酸は一般に液状であり(ダイズ、ナタネ、ベニハナなどの植物に含まれます)、飽和脂肪酸は固形状です(バターなどに含まれる)。  

この不飽和脂肪酸に水素を加えると、炭素と水素が結合したかたちになって、固体化され、飽和脂肪酸になります。これに乳化剤と水を加えて急冷したのがマーガリンです。  

ですから、マーガリンもバターと同じ、飽和脂肪酸なのです。しかし、バターは乳脂肪を発酵して造りますので、自然食品ということが出来ますが、マーガリンは水素による化学処理を行っているので、自然食品とは呼べません。

もとは、植物油であっても、その性質はすべて失われ、自然には存在しないものに変化してしまっているのです。

このように、脂肪酸には、自然に存在するものと、自然に存在しないものの二つがあります*。

後者をトランス型脂肪酸といいます。  


*自然に存在する脂肪酸はその分子の結合が、「シス型」と呼ばれる立体構造をしているのですが、マーガリンのように、水素添加したものは、自然には存在しない「トランス型」という立体構造をしています。この「トランス型脂肪酸」が危険なのです。

**人間など、哺乳類のからだの中で作ることができず、食べ物などから取る必要がある脂肪酸。



(参考資料)
(前ページ「朝食に毒物」も参考にしてください)

脂肪酸 (フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

欧州安全食品機関 (EU、040930) トランス型脂肪酸に関する見解

米国食品医薬品安全局(FDA) がトランス型脂肪酸の食品ラベル表示を決定
(マーガリンは有害なトランス型脂肪酸)



→ 次項へ。 日本の常識は世界の非常識
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(註) この著作は、1999年に、石川洋一が栄養補助食品について、N出版社より出版した書籍の抜粋です。 最新の資料により全面的に改定いたしました。 (2008年4月 著者)